「布屋」は、油小路通りを丸太町から上がって(北に向かうこと)8軒目、「ぬ」の
暖簾が目印の京町家の宿。
明治半ばに建てられた築130年の京町家を、2002年に約1年間かけて「京町家作事組」の手により改修しました。工事は、躯体の歪みを直す「イガミ突き」「根継ぎ」などの伝統的な工法で、熟練の大工、左官、瓦屋等の手により再生しました。又、解体で出た古材や、古建具を取り寄せ、できるだけ残せるものは残し、使えるものは修理して使うことを念頭に工事を進めました。2003年7月から、住まいながら商うという京町家本来の利用方法として「民宿」を始めました。そのころは、まだ町家の宿も数軒しかなく、ご年配のお客様からは「懐かしい」、また若い女性からは「ホテルでは味わえない京都が感じられる」と好評をいただき、繰り返しお越しいただいています。 |
布屋正面 |
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玄関を入ると右手に「飾り棚」や「近江水屋箪笥」が並びます。飾り棚には、我々が趣味で集めた骨董の器を並べてみました。今では数少なくなった近江水屋は信楽の古美術店で見つけたもので、中には収集したお皿や、そば猪口を収納しています。 |
入口 飾りだな |
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そのまま「通り庭」を進み、見上げると京町家の特色である「火袋」が見えます。高い天井には明り取りの「天窓」があり、先人の知恵を感じます。 |
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入口 水屋から通り庭 |
火袋 |
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入口左手は「ライブラリー」としてご利用いただけます。木漆作家の建田良策先生の手になるテーブルと椅子は、「拭き漆」という技法で仕上げられています。本棚は、2010年の第二期改修工事の際に、同じく「拭き漆」で作っていただきました。京都関連の本や、雑誌は自由にお泊りのお部屋にお持ちになり、京都観光や、お買い物の参考にご利用ください。ライブラリーから4畳半の「ダイドコ」を通ると、奥座敷があります。春は椿の花を、初夏は扉を開け放ち、通り抜ける風を、秋には日々色づくもみじを、そして冬、運がよければ雪の庭と、四季を感じる小さな「坪庭」を眺めながら、午前8時に炊き上げる「土鍋」の朝ごはんをお召し上がりください。 |
ライブラリー全景 |
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朝ごはんの時の座敷 |
ダイドコから奥の座敷 |
朝ごはんの庭 |
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